バスは北野車庫から八王子行きの上りです。勿論、バスの停留所は峠までは見当たりませんでしたね。乗りたいお客さんは手を上げさえすれば、バスは何処でも止めて貰えるようでした。
土地の人には、自家用の車が生活必需品。小型自動車、ダットサン。自転車は村から村へ、農家から農家へ、電話の代わりをつとめる無医村なのです。バスは野猿峠には止まらず、降りの坂を北野京王電車駅まで降りる人は在りません。この駅裏が北野小学校です。
校門から正面に見える校舎は二階建の木造で、校庭は十五メートル四方位で小さな砂場の背の低い鉄棒がありましたね。所謂僻地の分校かな、と云う感じです。
教頭に連れられ、先ず教員室で校長先生、担任との挨拶をすませ、二階の教室に引率され、教壇に立たされました。男女共学で、四列で、一列四、五人、両端が男子、真ん中が女子です。
制服は勿論、ありません。女子は殆ど着物、男子も三分の一が着物でした。足元は裸足、スリッパ、草鞋。運動靴は私と級長の男子、副級長の女子が履いていました。
級長が立ち上がります。
「起立、先生に 礼!」生徒「先生、お早う御座います!」
言葉だけを並べますと、規律の整った整然とした教室に思えますが、殊に、窓際の男子たちは騒ぐは、喋るはで、先生が何云おうと、馬耳東風。
それでも、私が挨拶の言葉を喋り出そうとすると・・・・
つづく
ノブさん,K2画伯です。
返信削除この転校生シリーズ,おもしろいですね。ぜひ続けてください。そして,いずれ著書にされて出版してみては?
K2画伯さま
返信削除何時もブログを見て頂いて嬉しい限りです。ありがとうございます。
ブログをやっていると、色々な方から感想を頂き、喜んでもらえるのは励みと楽しみになります。ただ、この年で毎日書くのは無理ですね。
出版ですか、おだてないで下さいよ。
ノブさん
返信削除私は,ほぼ毎日mixiで日記をつけてます(暇ってことかしら…)。もともとmixiには,娘達が入っていたので,入れてくれ(ちょっと前までは紹介者が必要)と頼んだんですが無視されてて…
最近,紹介者なしでもmixiに入会できるようになったので入った次第です。しかし,現在も娘達とは友人(マイミク)の関係になってません(T_T)